バイラルメディアを一から作り運営して気づいた、メディアの真値

 

 

バイラルメディアの価値は何か。

もうこの議論については既に論じられる機会も減ってきている感がありますが、改めて!

本エントリーではまずは、業界に精通したプロフェッショナルの意見を振り返り、その上で自らのバイラルメディア運営の経験を踏まえて持論を書きます。

これまでのバイラルメディアの議論

昨年2014年の春先に大量に乱立し始め、続々と潰れていったバイラルメディア。そんなバイラルメディアは夏頃には既に大方のものがなくなるのでは?と予想されていました。

そんな中、秋に大きな話題を呼んだ、”メディア野郎” 田端信太郎氏のエントリー「バイラルメディアは二重の意味でダサい」で、田端氏は以下ように指摘しています。

(バイラルメディアは)二重にダサいと思う。ほとんどのバイラルメディアはどこかで見たような記事の劣化コピーである点。もうひとつは、経済合理性がないというか、儲からない点。

一方肯定派の意見。サイバーエージェント渡辺将基氏のエントリー「バイラルメディアはゴミじゃねぇんだよ」でこのように述べています。

(バイラルメディアは)「価値があるのに埋もれてしまっているコンテンツ」を大きく広めることができる

その他、徳力氏のエントリー佐々木氏のエントリーでは、アクセス等に関する観点から従来のwebメディアとの違いについて綴られています。

どの意見もさすがはメディアのプロ、もっともな意見ばかりですね。

上記を踏まえ、これまで多く議論されているバイラルメディアに関するその価値を、小規模ながらメディアを運営している経験談をば、、

 

泣けるメディア CRYFUL

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僕らが運営しているのは、涙に特化したメディア CRYFUL です。昨年5月に立ち上げ、2015年2月28日時点でFacebookページのいいね数は1,253、最もバズったコンテンツは4,000いいね越え、月間PVは多いときで30万PV、現在も月間10万PV近くあるメディアです。

まずCRYFULの設立についてお話しします。少々長くなりますが、お付き合いください。

CRYFULは、あるシェアハウスの共同の一室に住む3人ではじめたサービスです。

 

 

夜な夜な生活を共にして、互いの事をよく知っているメンバーが、それぞれの強みを活かしてwebサービスをやろう!と言ったのがきっかけになっています。

日々のコンテンツ作成は全員で行うものの、プロモーション/PR、Webディレクション、コンテンツ管理、と各自のスキルが活かし担当を設けたチームでした。

 

結成時、あるメンバーがこういったのを覚えています。  自分はこれまで親に言える様なことができていなかった。親に誇れるようなサービスが作りたい と。

少々きれい事のようで恐縮ですが、そんな涙という優しさで 身近な人やネットで接する人を震撼させたい という思いと、webビジネスの知見を広げたい、という2つの共通認識をリリース当初から僕らは持っていました。

 

当初のCRYFUL

CRYFULはスタート当初は「多くの人に見てもらうサイト」を目指していました。身近な知り合いに口コミで広めてもらったり、GHORUSでTwitter上で拡散したり、毎晩深夜0時をCRYFULタイム(1日1回だけ新しいコンテンツを配信する)とし、限定感を持つ形式をとってみたり…と色々な工夫をしてはじめました。

コンテンツは元々自分たちで知っていたもの(CMやプロモーション映像)や、メンバー全員が海外経験があったことから、海外サイトから持ってきて翻訳したものを紹介していました。

3人がキュレーターであったため、コンテンツの粒度についてもwebに知見のあるメンバーを中心に、タイトルやサムネイル、キャッチコピーを分析し最適化していくなど、趣味で始めたサービスですが、本格的に取り組んでいきました。

しかし当時はバイラルメディアの大熱戦の最中。半日単位で同じコンテンツが各メディアにならびます。いわば “パクリ合戦” が横行していました。(かくいうCRYFULも、涙に特化したメディアとして感動する・涙に関する秀逸なコンテンツはすべて取り揃えておくべき、という考えがあり「これは本当に泣けるな」と判断したものは、PRポイントを変えて使わせて頂いたこともあります。)

どうしてもバイラルメディアでは各メディア、似たコンテンツが立ち並んでいきます。

以前、サイバーエージェント社のセミナー「”バイラルメディア祭り2014夏” ~2015年のメディアの形を考える~」で語られた通り、コンテンツの単なる流用でもバイラルメディアはそれなりのものができてしまいます。(これが田端氏の指摘する、劣化コピーかもしれません。)

CRYFULの当初のスタートもそこでした。

 

キュレーションの価値

ある時、作成したまとめコンテンツが、サムネイルやキャッチコピー含めて、丸パクリされたことがありました。

「まだこの様なまとめはどこのメディアも作っていないな…ふふ」とほくそ笑んでいた僕は翌日そのサイトを見つけると、すぐさま該当サイトに抗議の問い合わせを申し立てようとしました。この時は、丸パクリはないだろう!と思ったのです。

しかしそんな時、こんな言葉をメンバーにもらいました。

それは「我々のキュレーションも、そもそもコンテンツ元制作者の価値を流用しているのに過ぎなくて、それによって作られたコンテンツをパクリと言う事はできないんじゃないか」というもの。まさに正論でした。

記事の内容はまとめに関するものでしたが、情報をまとめて一つにする事(キュレーション)に価値がある、僕はそのとき本気でそう考えていました。しかし、その数十分、数時間なりでキュレーションした事を一つの価値と主張するのは、明らかに目指すところが低過ぎる という指摘はまさにその通りでした。

そんな一件もあり、CRYFULも少々変革を迎えていきます。

 

バイラルメディアの真価

CRYFULは小規模メディアです。そのため、同じコンテンツを掲載しても、巨大バイラルにすぐに流用され、全く同じ内容でも、アクセス数は雲泥の差になります。

他の巨大バイラルメディアにも少しはベンチマークして頂いていたのか、僕らが海外メディアから掘り起こしたようなマニアックなコンテンツも、すぐにどこかのバイラルに流用され、それは各バイラルメディアに1日にして広がっていきます。

そんな過程で気づいてきたのが “バイラルメディアの真価” です。

端的に言うと(バイラルメディア)は元コンテンツのPRにこそ真価を発揮するということ。そして、それはいくつかの巨大バイラルがそのリーチ数の多さを活かした時に効果が最大化される。

一素人の僕が言うのは大変に僭越ながら、渡辺氏の意見はまさにその通りだと思います。

また、メディア全般について、田端氏は著書「MEDIA MAKERS」でこのように述べられています。

メディアで報じられる=生きた証が記憶されるということ

人が、もし生物として自分の遺伝子を残すとしたら、子供を作るしか選択肢がありません。(中略)しかし、もし自分の文化的ミームをメディア空間に残せれば、そこでは無限の命を獲得することも期待できます。例えば、エジソンやスティーブジョブズ、坂本龍馬のように、その人の人生そのものがストーリーになり、本や映画になればミーム(世代を超えて受け継がれるような文化的情報)としては、永遠の命と無数の子孫を獲得できるのです。

MEDIA MAKERS 第4章 そこにメディアが存在する意味 ー影響力の本質 より

コンテンツはメディアが存在することによって、多くの人に知られ、人々に認知され続ける。いわば、メディアはコンテンツに無限の命を与え、その存在を定義しているものかもしれません。そして、バイラルメディアもその点は同じだなぁと。

このことを鑑みると、バイラルメディア乱立の恩恵を享受しているのは、コンテンツ制作者(=クリエーター)となる。バイラルメディアで取り上げるコンテンツは面白モノやすごい話が中心なので、もしかしたらそういった人の制作意欲が高まっているかもしれない。(そういった、バイラルメディア乱立2013〜2014年の前後でのyoutube投稿数比較データ、みたいなのがあったら面白そう)

僕らは結果として、バイラルメディアのフィールドで勝負をするのをやめました。コストをかけて大量リソースの基盤を活用して運営する巨大バイラルであったならともかく、そんな大規模ではなかったし、それは当初の思いにも反していた。

 

CRYFUL が目指した場所とは

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CRYFULは徐々に、バイラルメディアとは違った道に進んでいきました。

これまでは動画PRに重きを置いたメディアでしたが、涙活など涙に関する全般に範囲を広げ、科学的な内容を書籍やインタビュー等で研究しながら記事として掲載したり、泣き美女等のオリジナルコンテンツを制作に注力していきました。実はイベントなんかもやっていたり。

つまりは、メディアとしての機能とコンテンツとしての機能、両方を持つメディアに少しずつ変化していったのです。

そしてPVを伸ばすメディアから変貌し、結果的にはそれが良かった。(逆に巨大化し過ぎてたら、PVを伸ばす事に焦点を当てるメディアになっていたかもしれません。)

次第に、広告掲載や企業からコンテンツ掲載依頼まで頂けるようにもなってきました。

僕らはバイラルメディアの舵を切りそうだったのですが、ここで別の路線に切ったきっかけが当初の思いでした。組織運営もそうなのかもしれませんが、やはり当初のコンセプトとか理念を遵守することが大事なのかもしれません。

そして、CRYFUL設立の思いを一番叶えられたと思うのが、あるメンバーの母からのメールでした。

(実際のものが出せず恐縮ではありますが)それは「いつも寝る前にCRYFUL見て感動もらってます。ありがとう」というメール。

これは運営している側としても本当に嬉しく、理念を達成でき利用してくれる方の心に何かを届けられることが、一番作って良かった!と言えることかもしれません。

お読みいただき、ありがとうございました!

疲労困憊のあなたにぜひ見ていただきたい、究極の癒し “うさぎ(たれ耳)” まとめ20選

 

 

人生は時として、嫌なこともありますよね。そんな時はくよくよせず、うさぎで癒されましょう。
本日は垂れ耳なうさぎを中心に、まとめ20選をお届けします。(垂れてないのもいます)

 

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まずはこちらです。垂れ耳うさぎの一番人気、ホーランドロップです。大きくなっても1kg, 30cm前後とのことでマンションで飼うのも安心。

 

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うさぎの寿命は5〜10年と長生き。しかも鳴かず、人懐っこい!
ペットとして近年、人気爆発中だそうですよ。

 

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うさぎはとても穏やかな性格で、名前を呼ぶと飼い主の方に「ふんふん」いいながら嬉しそうに駆け寄ってくれるそうです!

 

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群れをなすとこんな感じ。

 

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飼育は室内の場合はゲージの中で。かまってあげないと、すねてしまいます。 最低、週2回は運動のために公園に連れて行ってあげましょう。

 

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なんと小さいうちは、マグカップにも入ってしまうとか! まじか!

 

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うさぎと人間の付き合いは長く、11~12世紀頃から共に暮らしてきました。特に16世紀頃は、上流階級の貴婦人たちは、宮殿で “膝上に乗る癒しの動物” としてうさぎをかわいがっていたそうです。

 

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かわいい顔していますが、屋内で放し飼いをすると、コードを噛んだり、壁や床に穴を掘ろうとします。そのため、しつけが慣れるまではゲージに、という方も多いようです。”かじり木” を買ってあげましょう。

 

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Yahoo!知恵袋に「たれみみうさぎは聴力は悪くないのでしょうか、大丈夫でしょうか?」という質問が投稿されていました。

ベストアンサーは、「やっぱりふつうのうさぎよりはわるいかもしれません・・・」

引用:たれみみうさぎは聴力は悪くないのでしょうか?

 

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毛の種類はそれぞれで、まっしろいのもいます。

 

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耳が茶色いのもいますね!

 

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このアメリカンファジーロップというモコモコの種類は、うさぎ界一、人懐っこいんだとか!寂しがりやの方にもペットとして人気が高いようです。

 

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耳、たれまくってる彼はドワーフロップイヤーという種類。耳が大きいうさぎほど、大人になった時に体が大きくなります。彼は4kgくらいになるみたいです。

 

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“ぶさかわ” の新星と呼ばれる種もあるんだとか、、

 

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耳が垂れてない上のうさぎは、ネザーランド ドワーフといい、オランダ生まれの小型うさぎです。
また、うさぎは総じてとても早く走るので、公園ではいなくなってしまわないように、飼い主も日頃のトレーニングが必要です。

 

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ホーワンドロップとネザーランドワーフは耳以外とても似ており、うさぎの赤ちゃんが生まれた飼い主がYahoo!知恵袋で「生まれたのがどちらか?」と質問していたことが話題を集めていたこともありました。

ちなみにベストアンサーは、「多分、てか完全にロップイヤーですね。」

引用:ホーランドロップかネザーランドドワーフか?

 

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うさぎの好物はやはり、人参。その他にも、白菜、うり、かぼちゃなどを食べるそうです。飼っている方によると、食費は月平均で3,000〜4,000円くらいだとか。

 

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うさぎはよく寝るそうです。また夜行性みたいですが、夜も静か。しかし飼い主が放っておくと、怒ってしまうので、数分間でも毎日ちゃんとかまってあげましょう。

 

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うさぎ自身に起きるもっとも多いトラブルは、なんと骨折!公園で無邪気に高いところから落ちたりして、骨を追ってしまうことがあるそうです。おちゃめですね。

 

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うさぎと仲の良い動物は、ずばり犬だそうです。うさぎと一緒に犬を飼っている人も最近では多いんだとか。

 

癒やされますね!明日からまた頑張りましょう!

参考:うさぎ(兎)の飼い方・育て方 (うさぎの飼い方は、こちらのページがとてもわかりやすかったです)

交渉力を高めるために、議論で押さえておくべき3つのポイント

 

 

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いつもお読み頂き、ありがとうございます。

本日は交渉、議論を進める上で重要なポイントについて書きます。 

ビジネスはもとより人生においても、人と交渉する機会は多分に存在します。例えば、街の家電量販店での価格交渉、取引先との商談、夫婦の家事の役割分担の交渉まで。

それら交渉ごとに共通して、押さえておくべきポイントを3点にまとめました。

 

1. 徹底して相手の利害を考える!

交渉は一見、自分自身の主張をする場と思われがち。しかし、自分の意見だけをただ発言する行為はけっして大人の対応とは言えません。

世界中で行われる様々なデモが、なかなか彼らが思うような結果を得られていない理由を考えてみましょう。どれも「我々が困っている!正しいことを言ってるのであるから話を聞いてくれ!」と子供の振る舞いのようになってしまっていますね。なんとか世の中を動かしたいという気持ちはあるのですが、これでは空回り。

交渉は、自分と相手がいることです。まずは相手の利害を聞いてみること。結局は相手が求めていることをすべて把握してしまえば、どのような提案をすれば相手が納得してくれるか(自分の要望を受け入れてもらえるのか)がわかります。

つまり、交渉をうまくする最大の方法はいかに相手の要望を多く聞けるか なのです。相手の利害に焦点を当てることを徹底しましょう。

 

2. バトナを用意しておく!

投資家で京都大学客員准教授の滝本哲史氏は、交渉の際に有力なバトナを持つことを強く推奨しています。

バトナとは、Best Alternative to a Negotiated Agreementの頭文字を取った略称で、“相手の提案に合意する以外の選択肢のなかで、いちばんよいもの” を指します。

引用:武器としての交渉思考,星海社, pp.139.

 

具体的に見てみると、例えば「自分がオークションで古いパソコンを売りたい!」という時に、買い手が1社しかなければ、その時点で売却価格は決まってしまいます。しかし、売却先の候補がいくつかある場合、それらを比較・検討し、自分にとって最適な選択肢を選ぶことができます

つまり選択肢を多く増やすために、調査しておくことがまずすべきことなのです。ここで注意すべきは、交渉が始まってしまった後はバトナを変えられない(増やせない)ということ。そのためやはり、交渉前にどれだけ調査をできたか、がカギを握ります。

また、自分のバトナを相手に知られると、それを元に勧められてしまうので、知られないようにすることも大切です。

 

3. 心理学を応用する!

交渉は自分と相手とのやりとり(人対人)であるため、心理学を効果的に活用することができます。 

例えば有名なものであれば、ローボール戦略。これははじめに受け入れられやすい小さなオーダーをして、徐々に大きなオーダーをしていくという依頼時の常套手段です。似たものに、フットインザドア戦略というものもあり、これは名前の通り、自宅訪問営業マンが「まずは話だけでも…!」と足を挟みながらお願いをし交渉を始めるというものです。

あとは、返報性の原理なども当てはまると思います。人は一度、相手に何か貸しを作ると、多くの場合それに対して何かお返しをしたいと思うものです。つまりまず相手に「GIVE」、次に依頼「TAKE」というものです。(相手に危害を与えたりすれば、逆に仕返しや「倍返し」があるかもしれませんが…)

 

他にも、価格交渉などにおいては、アンカリングと呼ばれる初頭イメージがとても大切となります。これは、人は最初に出された条件を起点にものごとを考える、という癖を応用したもので、最初の提示条件で相手の認識をコントロールすることができる、というもの。

諸外国のマーケットなどで、観光客向けにおみやげを売っている人が、はじめに法外な金額を言ってきてあとで値切りをしてくれるという光景がイメージしてみてください。まさにこのケースははじめに大きな金額を提示することで、顧客にお得感を味わせて購入させる手段なのです。

 

 

ルーム・トゥ・リードという、恵まれない国への教育・支援を目的とした世界最大のNPOがあります。同団体が短期間で急拡大を果たしたことも、代表であるジョンウッド氏がずば抜けた交渉力を持っていたことに起因する、とも言われています。それくらい、交渉力は起業家やNPO、立ち上がったばかりの組織を率いる人にも大切なのです。

交渉術は生きていく上で力になり、人生を前に進めてくれるもの。ぜひポイントを押さえて、交渉上手を目指しましょう。

 

コンビニでポイントカードを提示する前に思い出して欲しい、無料ほど怖いものはない会員登録の落とし穴

 

 

 

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最近コンビニの会計時、Tカードや楽天カードを提示するだけでポイントが貯まるようになりましたね。

 

特定の商品を購入することで時に100ポイント(=100円)単位で貯まるポイント。良いことばかりと思われがちですが、意外な後ろ盾があることを認識しておく必要があります。

これまでは会員の個人情報が登録されたカードは、自分が登録した店舗(例えばルミネカードなら、ルミネ)のみに知られていました。しかし、最近では登録先の規約変更で第三者に個人情報が渡ってしまうケースがあり、これがTカードなどで適用となっているのです。

 

個人情報がバイラル的に広まってしまう時代

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「Tポイント」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)の発表によると、2014年11月1日から個人情報の「第三者提供」を始めるとしています。

『 T会員規約改訂(2014年11月1日)後の個人情報の第三者提供について 』

これは同社がTポイントで提携する企業(つまりTカードを出すとポイントが貯まるサービスを展開する企業)に、登録者の個人情報が流れることを意味しています。

つまりは私たちがコンビニに来店する情報も、意図せずとも企業側のマーケティング活動に活用されているということです。

 

推測するに、年齢、性別、住所、学歴(学生症で登録した場合など)、などの基本データと、他店の来店情報をクロス分析(クロス集計)し、ビッグデータ化しているのではないでしょうか。

(クロス分析とは、複数の情報をもとに統計分析を行うことです。例として、オムツを買う人はビールを買う、という分析結果などが有名です。)

 

 

「もっと便利になるなら喜んで協力する!」という方もいると思いますし、私も肯定派です。しかし、背景事情など詳細がわからない前提での発言ですが、なんだか個人情報を取得した(ユーザに登録してもらった)企業側の一方的な戦略であると考えてしまう気持ちもあります。。

 

通常、顧客情報、個人情報というものはとても価値が高く、企業側も喉から手が出るほどに欲しがるものです。

観点は少々違いますが、米マイクロソフトが巨額の資金を投じてSkypeを買収したのは、Skypeの膨大な顧客基盤を手に入れることが大きな理由に挙げられています。これはフリーミアム(無料サービス)型のサービスを展開する企業が、大企業にバイアウト(買収)される一つのモデルにもなっていますが、それほどまでに顧客情報は価値が高く、重要視されているものなのです。

 

CCC社では、消費者行動を分析したデータを活用することで「ユーザーは買いたいものがいつでもある状態を提供する」としていますが、それでも自分の個人情報や消費行動を、Tカード登録時に合意したCCC社以外に提供すること、分析されることを好ましく思わない人も多く、インターネット上では数々の異論が投げられました。

【個人情報】Tポイントカード11月1日から「個人情報提供」にネットで怒り爆発©2ch.net

同社では、カードの利用停止手続きを行う専用ページを開設し、これらの反発のリスクヘッジをしているようです。

個人情報提供の停止 手続きガイド – Tサイト[Tポイント/Tカード

 

個人情報を欲しがる企業

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また、Tカード以外にも多くのことで同様のことは発生しています。

例えば、自動車の購入時に、”無料で自動車保険がついてくる” なんてところもあります。これは消費者が「無料で1年付くなんてなんてラッキーだ!」と思われているところ水を指すようですが、実は統計学的にみると、一般的に自動車保険にかける金額の、平均値以上の額を支払ってしまうようになってしまうといいます。

この時点で売り手側が欲しいのは、やはり顧客の情報

つまり、このケースでは次の契約更新の際、更新タイミングをわかっている現保険会社が、継続的に顧客に(今度は有償で販売したい商品を)販売できる戦略なのです。

自動車保険の切り替えとかちょっと面倒ですから、変えない方が多いことも事前に考慮されているみたいですね。完全に消費者心理を先読みした企業戦略のひとつです。

 

また、百貨店やショッピングサイトで会員登録をする際、利用規約をよーく確認すると、”提携する企業(第三者)への情報提供を認める” といった欄にあらかじめチェックが入っていることなどがあります。

これは心理学的手法で、この場合は多くの方が、知らずとも合意してしまっている、といったケースが多いのです。

 

最近では、 スマートフォンのアプリで、TwitterやFacebookの会員情報を基にした自動認証機能などがありますが、これらも提供先は確認できるとはいえ、同様のケースと言えます。 

 

そもそも個人情報とは何か 

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個人情報について、定義を念のため確認しておきましょう。

個人情報保護方によると、個人情報とは、 “生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの” を指します。

参考:個人を特定する情報が個人情報である」と信じているすべての方へ―第1回プライバシーフリーク・カフェ(前編)

つまり、氏名や住所のみならず、DVDの貸し出し情報なども個人情報であるということです。一見、1つの情報だけでは個人を特定できるものではないですが、複数の情報を組み合わせることで、個人を特定できるものも個人情報であるのです。

 

例:① ○○学校に通っている
  ② 女性である
  ③ △月□日生まれである

①②③より、この人は■■さんと特定できる。

 

といった風に氏名や住所がなくとも、個人を特定できてしまうのです。 

 

個人情報の扱いを自らが認識し、意思決定すべき

私たち自身、当初は「有名企業でセキュリティもしっかりしてそう」と安心して登録した個人情報が、第三者へと渡るに連れ、管理が煩雑となってしまったりし、情報が流出する可能性が大いにあるのです。(もっともセキュリティツールという市場が益々大きくなることにも繋がっています)

同時に「単にコンビニの来店履歴だけなら」と鷹をくくってカードを提示する前に、今一度考えて見る必要があるのではないしょうか。

 

商品の販売にはマーケティングが欠かせません。そんな時、個人情報、消費者行動は必要な情報です。 

企業がマーケティング活動のために個人情報を取得・分析することは、それが適切なやり方で行われているものであれば、決して悪いことではないと思います。しかしながら、本エントリーで言いたいことは、自分自身の個人情報が無意識に使われていることをもっと各自が認識しておくべきということです。

そして、自らの意思で納得して、決断をすべきではないでしょうか。

 

 ポイント

・普段気づかない以上に、個人情報は広がっている

・個人情報は企業がマーケティングのため、手に入れたいものである

・個人情報の取り扱いは、自らの意思で行う事

ソーシャルゲームの課金がやめられない理由と対策を、行動経済学とアドラー心理学で読み解く

 

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昨今、大流行しているソーシャルゲーム。スマホ一つで手軽に楽しめるがゆえ、有料課金で破産してしまう方の報道は枚挙にいとまがありません。

参照: ソーシャルゲーム課金で全財産を失い家賃も払えず、友達に借金しまくったニコ生主のツイッターがヤバイと話題に なぜ普通の主婦が月4万円もソーシャルゲームに使ったのか

 

ソーシャルゲームをやっていない人からすると、「なぜこんなに使ってしまうのか?」  と感じることかもしれません。

私もそうでした。あるスマホのゲームにはまっている先輩が「ついに課金が大台突破しちゃったよ」と言っているのを聞き、(その大台が10万なのか、はたまた100万なのかわかりませんが)「無料で遊べばいいのに」と思っていました。 しかしいざやってみると、驚くことに課金したくなってしまうものなのです。

 

そこで、今回はソーシャルゲームの課金をやめられない理由を、行動経済学の観点から分析してみました。

統計学がビジネスや生活全般において高い人気がありますが、統計学が「どんな権威やロジックも吹き飛ばして正解を導き出す最強の学問」であるならば、行動経済学は「人間を意のままに動かす最強の学問」と呼ばれます。
人間の行動は必ずしもすべてが合理的なものではありません。現代社会が便利になればなるほど、情報の量が増え、インターネットを中心にステルスマーケティングが横行。さらには景気の変動や先行きの不透明さにより、目の前の “お得に見える情報” に飛びついてしまいがち
大手広告代理店等で長年マーケティングをご担当された橋本之克氏は、現代の消費者の多くが購買において非合理的な意思決定をしているとした上で、”行動経済学を学んだ1割だけが生き残る時代” とも述べています。
そんな時代に大流行しているソーシャルゲーム。1回数百円からの課金も、 “気づいたら大金を使ってしまっている” のはなぜなのでしょうか。
そして、なぜ課金をやめることができないのか。
「やめられない、とまらない」昔あるお菓子メーカーがこのフレーズを用いて商品の大ヒットを記録しましたが、まさにソーシャルゲームにあるのは強い中毒性。これらを引き起こす3要素を理解することで必ずソーシャルゲームの課金を回避することができます。
それでは一つずつ見ていきましょう。

①保有効果

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まず、ソーシャルゲームにおける課金対象の多くは、ゲームに役立つアイテム、稀少度の高いアイテムなどを手に入れることにあります。
このアイテムを集めるという行為は、保有効果を刺激します。すなわち、レアアイテムや強いキャラクターを自分が持っていること自体に価値がある、というものです。
人間は誰しもコレクションすること、つまり収集して我が物にすることが好きな生き物とされています。
それもソーシャルゲームの場合、どれほどあるかわからないのではなく、これほどの数がある、この限定キャラのカードがある、といった風に存在する範囲、事実が明確となっている場合が多いのです。
このことが、「コンプリートしたい!」という目標をユーザーに自然に持たせてしまうのです。
そしてソーシャルゲームは、課金しないと手に入れることができないアイテムまで用意され、アイテムを持っていること自体によりプレミア感・愛着が沸く工夫がされています。これらが保有効果を高め、課金したいという思いにを掻き立てるのです。

②サンクコスト

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次に、人はサンクコストを気にしてしまうという点です。サンクコストとは、沈む+コスト、という言葉で、既に消費した時間やお金のこと。それらはなかなか割り切ることが簡単でなく、途中放棄が難しいのです。
これはどういうことかというと、「途中で課金をやめようかな」と考えても、これまでに有料課金した過去の実績を直視すると、「あと少しでコンプリートできる!」という思いが発生してしまうのです。
ゲームを好きになればなるほど、ソーシャルゲームでは自分でも気づかないほど、完璧主義になってしまいがち。中途半端に終わらせると、これまで集めたコレクションが(中途半端な状態では)価値がない、と思えてしまうものです。
このサンクコストは、大学受験における浪人の積み重ねや、難関資格試験の学習、ビジネスにおける巨大プロジェクトへの投資などの場合も作用します。
ここまで長い間、多くの時間やお金をかけてやってきたことが結果として結びつくまではやめられない、という思考が働き、合理的な判断ができなくなってしまうのです。

③同調効果

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最後に、ソーシャルゲームが通常のテレビゲームと決定的に違う「ソーシャルである」という特性から、同調効果があげられます。
すなわち、スコアなどでランク付けされ、プレイヤー全体における自分の位置がわかる点、また他者と協力しながらゲームを進めていくということが、課金するモチベーションに寄与しているのです。
これはゲームがバーチャルの世界でありながら、現実社会で自分を表現していることと同じ現象が起きています。
自己の評価が、人や社会との関わり(ソーシャル)によって評価されるという思いが強くなってしまうと、早くクリアしたりハイスコアを出して人より上の評価だと見られたい、という思いが強くなってしまい、つい課金をしてしまうということです。

どうすればいいのか

結論(=課金の回避策)として、私個人の回答としては、結局は「自分の評価を自分自身でするという意識付け」が最も必要だと考えます。
周りがどのような評価をするか、人の見る目ばかりを気にしていては、いつまでたっても自分自身を生きることはできない。誰かの評価のために自分を曲げ・変えて生きることになってしまいます。
これは「嫌われる勇気」等で解説されるアドラー心理学の考えですが、ソーシャルゲームにおいては、1点目の保有効果や3点目の同調効果が、社会の中で自分がどう評価されているか、を意識するがゆえに重きを置いてしまうもの。
そして2点目のサンクコストについても、過去の自分を意識しすぎて、囚われている結果だと思うのです。
周りや過去の自分に影響されすぎず、今、この瞬間から自分自身が自分の評価軸でどのように生きていくかを考えることがベストな判断なのではないでしょうか。