コンビニでポイントカードを提示する前に思い出して欲しい、無料ほど怖いものはない会員登録の落とし穴

個人情報について理解し、自らの意思で納得しておく必要性について

 

 

 

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最近コンビニの会計時、Tカードや楽天カードを提示するだけでポイントが貯まるようになりましたね。

 

特定の商品を購入することで時に100ポイント(=100円)単位で貯まるポイント。良いことばかりと思われがちですが、意外な後ろ盾があることを認識しておく必要があります。

これまでは会員の個人情報が登録されたカードは、自分が登録した店舗(例えばルミネカードなら、ルミネ)のみに知られていました。しかし、最近では登録先の規約変更で第三者に個人情報が渡ってしまうケースがあり、これがTカードなどで適用となっているのです。

 

個人情報がバイラル的に広まってしまう時代

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「Tポイント」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)の発表によると、2014年11月1日から個人情報の「第三者提供」を始めるとしています。

『 T会員規約改訂(2014年11月1日)後の個人情報の第三者提供について 』

これは同社がTポイントで提携する企業(つまりTカードを出すとポイントが貯まるサービスを展開する企業)に、登録者の個人情報が流れることを意味しています。

つまりは私たちがコンビニに来店する情報も、意図せずとも企業側のマーケティング活動に活用されているということです。

 

推測するに、年齢、性別、住所、学歴(学生症で登録した場合など)、などの基本データと、他店の来店情報をクロス分析(クロス集計)し、ビッグデータ化しているのではないでしょうか。

(クロス分析とは、複数の情報をもとに統計分析を行うことです。例として、オムツを買う人はビールを買う、という分析結果などが有名です。)

 

 

「もっと便利になるなら喜んで協力する!」という方もいると思いますし、私も肯定派です。しかし、背景事情など詳細がわからない前提での発言ですが、なんだか個人情報を取得した(ユーザに登録してもらった)企業側の一方的な戦略であると考えてしまう気持ちもあります。。

 

通常、顧客情報、個人情報というものはとても価値が高く、企業側も喉から手が出るほどに欲しがるものです。

観点は少々違いますが、米マイクロソフトが巨額の資金を投じてSkypeを買収したのは、Skypeの膨大な顧客基盤を手に入れることが大きな理由に挙げられています。これはフリーミアム(無料サービス)型のサービスを展開する企業が、大企業にバイアウト(買収)される一つのモデルにもなっていますが、それほどまでに顧客情報は価値が高く、重要視されているものなのです。

 

CCC社では、消費者行動を分析したデータを活用することで「ユーザーは買いたいものがいつでもある状態を提供する」としていますが、それでも自分の個人情報や消費行動を、Tカード登録時に合意したCCC社以外に提供すること、分析されることを好ましく思わない人も多く、インターネット上では数々の異論が投げられました。

【個人情報】Tポイントカード11月1日から「個人情報提供」にネットで怒り爆発©2ch.net

同社では、カードの利用停止手続きを行う専用ページを開設し、これらの反発のリスクヘッジをしているようです。

個人情報提供の停止 手続きガイド – Tサイト[Tポイント/Tカード

 

個人情報を欲しがる企業

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また、Tカード以外にも多くのことで同様のことは発生しています。

例えば、自動車の購入時に、”無料で自動車保険がついてくる” なんてところもあります。これは消費者が「無料で1年付くなんてなんてラッキーだ!」と思われているところ水を指すようですが、実は統計学的にみると、一般的に自動車保険にかける金額の、平均値以上の額を支払ってしまうようになってしまうといいます。

この時点で売り手側が欲しいのは、やはり顧客の情報

つまり、このケースでは次の契約更新の際、更新タイミングをわかっている現保険会社が、継続的に顧客に(今度は有償で販売したい商品を)販売できる戦略なのです。

自動車保険の切り替えとかちょっと面倒ですから、変えない方が多いことも事前に考慮されているみたいですね。完全に消費者心理を先読みした企業戦略のひとつです。

 

また、百貨店やショッピングサイトで会員登録をする際、利用規約をよーく確認すると、”提携する企業(第三者)への情報提供を認める” といった欄にあらかじめチェックが入っていることなどがあります。

これは心理学的手法で、この場合は多くの方が、知らずとも合意してしまっている、といったケースが多いのです。

 

最近では、 スマートフォンのアプリで、TwitterやFacebookの会員情報を基にした自動認証機能などがありますが、これらも提供先は確認できるとはいえ、同様のケースと言えます。 

 

そもそも個人情報とは何か 

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個人情報について、定義を念のため確認しておきましょう。

個人情報保護方によると、個人情報とは、 “生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの” を指します。

参考:個人を特定する情報が個人情報である」と信じているすべての方へ―第1回プライバシーフリーク・カフェ(前編)

つまり、氏名や住所のみならず、DVDの貸し出し情報なども個人情報であるということです。一見、1つの情報だけでは個人を特定できるものではないですが、複数の情報を組み合わせることで、個人を特定できるものも個人情報であるのです。

 

例:① ○○学校に通っている
  ② 女性である
  ③ △月□日生まれである

①②③より、この人は■■さんと特定できる。

 

といった風に氏名や住所がなくとも、個人を特定できてしまうのです。 

 

個人情報の扱いを自らが認識し、意思決定すべき

私たち自身、当初は「有名企業でセキュリティもしっかりしてそう」と安心して登録した個人情報が、第三者へと渡るに連れ、管理が煩雑となってしまったりし、情報が流出する可能性が大いにあるのです。(もっともセキュリティツールという市場が益々大きくなることにも繋がっています)

同時に「単にコンビニの来店履歴だけなら」と鷹をくくってカードを提示する前に、今一度考えて見る必要があるのではないしょうか。

 

商品の販売にはマーケティングが欠かせません。そんな時、個人情報、消費者行動は必要な情報です。 

企業がマーケティング活動のために個人情報を取得・分析することは、それが適切なやり方で行われているものであれば、決して悪いことではないと思います。しかしながら、本エントリーで言いたいことは、自分自身の個人情報が無意識に使われていることをもっと各自が認識しておくべきということです。

そして、自らの意思で納得して、決断をすべきではないでしょうか。

 

 ポイント

・普段気づかない以上に、個人情報は広がっている

・個人情報は企業がマーケティングのため、手に入れたいものである

・個人情報の取り扱いは、自らの意思で行う事