AmazonやGoogleなど、アメリカ大手インターネット企業Big4のブロックチェーン動向

各社のブロックチェーンにおける直近の動き、スタンスを調べました。

 

 

こんにちは。昨日ツイートいたしましたが、今後ブロックチェーン関連の情報発信を増やしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

さて、本日は導入編として、AmazonやGoogleなど、アメリカの大手インターネット4大企業(通称、Big4)がブロックチェーンに関して、直近どのような取り組みを行っているのか、纏めてみました。

順番に見ていきます。

Amazon

先日、Appleに続き、時価総額1兆ドルに到達したAmazon。Big4の中ではいち早くブロックチェーンに取り組んでおり、IBMやマイクロソフトなどと共に大手として業界をリードしています。

 

Amazonは “The Everything Store -何でも手に入る-” というマーケットプレイスを目指しており、Whole Foods買収などあらゆる業態・媒体の取り込みが早い企業です。

 

ブロックチェーンにおいても、金融と同じように、競合相手が市場に参入する前に解明し、使えるようにしようとする動きがあります。

アマゾンはすでに、「サービスとしてのブロックチェーン」の提供において、IBMやオラクルとの闘いに入っている。

ブロックチェーンによる分散型アプリケーションを、ユーザー自身が作成管理することを可能にする、イーサリアムやハイパーレッジャー・ファブリック向けのフレームワークを開発している。

Amazonは、基本的には自社のクラウドサービスであるAWSと絡め、AP作成の基盤となるフレームワークを迅速・快適に提供することを現状進めています。

 

Google

インターネット企業の中でも、あらゆる技術的サービスを展開するGoogle。

ブロックチェーンにおいては、2012年頃より投資していたものの、法定通貨と関連したCryptocurrencyをサポートするなど、消極的な動きが多かったようですが、今年7月頃から大型の発表が出てきます。

参考:Google Enters Blockchain: Does It Threaten Amazon, IBM, Microsoft?

 

この報道にあるように、GoogleがDigital Asset社とBlock Apps社2社のブロックチェーン企業と提携を結んだことで、ユーザーがGoogle Cloud上でフレームワークを容易に使うことができるようになりました。

さらに、年末にはGoogle Cloudへのイーサリアム組入れも検討しているようです。

 

8月末には、同社のビッグデータ解析プラットフォーム「Google BigQuery」において、イーサリアムのブロックチェーンデータが解析が可能となったことを公開しています。

Ethereum in BigQuery: a Public Dataset for smart contract analytics

 

Googleは、積極的な買収などを通じて、開発環境の拡充や技術的サービス提供に本腰を入れていく模様です。

 

Facebook

Facebookは、元AppleでFacebookでは長年メッセンジャーのチーフを行っていた技術部長を、ブロックチェーン研究グループのトップに置く、と7月上旬に発表がありました。

Facebookのブロックチェーン重視いよいよ鮮明、上級エンジニアをグループのトップに

 

同氏は以前にコインベースで役員を務めていたこともあり、話題を集めています。

 

また、ブロックチェーン事業におけるBizDevのヘッドや、エンジニアマネージャーなどの求人も開始しており、今後本腰を入れていくものと期待されています。

Facebookは、まず体制を固めるステージのようです。今後の続報が気になります。

 

Apple

最後はAppleです。同社はBig4の中で唯一、ブロックチェーンにおいてまだ目立った発表がされていません。

昨年12月に、ブロックチェーンに関する特許申請を行ったことが話題になりましたが、まだまだ大きな発表はありません。

参考:AppleやAmazon「ブロックチェーンに興味なし」 本腰入れているのはMSだけ?

 

しかし、自社で強固なハードウェア(PC/スマホ/タブレット)を持ち、音楽や映像などのコンテンツも提供している同社のビジネスモデルを鑑みるに、ユーザーやクリエーターのコンテンツ管理など、ブロックチェーン技術が使える幅は多いものと思われます。

 

 

上記のようにブロックチェーン活用に否定的な声も一部であり、「まだ黎明期である」、と捉えることもできるかもしれません。しかし、テクノロジーの未来として、大手インターネット企業にとっては取り組まざるを得ないテーマになっているとも言えるでしょう。

 

個人的には、業界の人材や資金もさることながら、ブロックチェーンによって、恩恵があると分かるサービスが身近なところでどれほど出てくるかが、大きいのでは、と考えております。

皆がブロックチェーンを意識しなくても生活できる中、ブロックチェーンがあったからこそのサービスが出てくること、が鍵かもしれません。

お読みいただき、ありがとうございました。

東京都出身。2011年から株式会社NTTデータで勤務し、在職中にIT責任者として一年半アメリカ・ロサンゼルスに駐在。インド案件を経て帰国後、株式会社メルカリに転職。2018年末独立、2019年起業し、三度目の渡米でニューヨークへ。インターネットが好きです。