2015年6月26日、アメリカ連邦裁判所は同性婚を合法化することを決定。
自由の国と呼ばれるアメリカでさえも、これまで一部の州しか同性婚は法的には認められておらず、この歴史的決定に同性愛者でない方も含めて、世界的に盛大なお祝いとしてムーブメントが起きています。
その中のひとつ、Facebookタイムラインで、プロフィール写真をカラフルな虹のものに変えている友人を見た人も多いはず。
これはcelebrateprideというサービス(Facebookアプリ)を使っているもの。
私のタイムラインでも多くの友人が変えていますが、レインボーフラッグという同性愛や多様性を象徴する旗(虹色)で、この決定を祝福することを意味しているのです。(同性愛であるか否か関係なく、世界中で多くの人がお祝いしています)
レインボーフラッグの意味は以下の通り。もともとは8色で構成されていたレインボーフラッグですが、現在は6色で構成されるものが主流のようです。
参考:Wikipedia
Facebook創業者のマークザッカーバーグ氏も変えています。
(こちらからプロフィール画像が変更可能)
オバマ大統領もこの歴史的日を、”今日は平等への大きな一歩だ” と祝福。
Today is a big step in our march toward equality. Gay and lesbian couples now have the right to marry, just like anyone else. #LoveWins
— President Obama (@POTUS) 2015, 6月 26
ちなみに法案可決は9票中の5票(過半数)と反対派もまだまだおり、同性婚の合法化自体が、アメリカが世界で21番目の国だそう。
改めて「多様性」という言葉はどういう意味を持つのか。その定義が人によってまったく異なる気がします。
自由な社会、誰でも個を出せる社会、ダイバーシティを重視すべき、などと言われながら、まだまだ互いの尊重というものは一様には広がっていない面も多いのが現状。
日本人は特に “前提から疑うこと” が苦手だと言われます。これは問題解決の際などに、そもそものことを考え直さず、ある一定の時点から考えてしまう場合などがあてはまります。
多様性を重視しよう!といっても、それが「出身大学を考慮しない採用」であったり、「女性管理職の比率を一定数にします」などの内容に留まってしまっている。
思うに多様性(Diversity)は、性別や国籍、人種、年齢、それら一切のこれまで人を “区別” してきたあらゆるものがなくなってこそ、真の多様化(Diversity)と言えるものに近づいていくのかもしれません。
多様性、ダイバーシティは、多くの企業がグローバル化を進めるためにキーワードとしている言葉でもあります。
グローバル化で多くの日本企業の先を行く、ユニクロで有名なファーストリテーリング社は、自社の服を以下のように表現しています。
みんなの「カジュアル」。それがユニクロです。「カジュアル」は若者のためだけの流行の服ではありません。毎日の暮らし方、心の持ち方のスタイルです。「カジュアル」は、年令も性別も選びません。国籍や職業や学歴など、人間を区別してきたあらゆるものを超える、みんなの服です。服はシンプルな方がいい。着る人自身のスタイルが見えてくるような服をつくっていきたいと思います。
経営理念にも同様のものがあります。
21)人種、国籍、年齢、男女等あらゆる差別をなくす経営
(引用:ファーストリテーリング経営理念23ケ条)
世界の先端を行く企業は既に世界を見据え、捉えている。今回の世界的祝福を機に、もっと多様な価値観が日本でも広まっていくのではないでしょうか。