旅行や出張でアメリカに入国する前に、対応しておくべきことが一つ。UberやLyftなど配車アプリのインストールと設定です。
アメリカに来てからおよそ一年半弱の期間で、30人ほど友人をアテンドさせていただいたのですが、皆さんやっぱり忙しいので、UberやLyftのインストールを忘れがち。
配車アプリを初期登録するためには、SMS認証が必要なので、機内モードでWifi受信となっているスマホでは登録ができません。余計な通信料が発生してしまうので、事前に日本で対応する方がベターです。
さて、本日はそんな便利で移り変わりが激しい「アメリカライドシェアサービス事情」について纏めてみます。
1. Uber
Uberは最も知られた配車アプリと言えると思います。2017年8月現在、世界82ヶ国で展開され、全世界で一日平均550万乗車をする物凄いサービス。タクシーよりも圧倒的に安価で便利に呼べることが特徴。
実は日本でも展開(東京のみ)されていますが、タクシー業界の規制から、日本では料金が高い状況です。
さて、Uberには何種類かランクがあります。
画像左のEconomyでは3種類。相乗りのUberPOOL、通常のUberX、6人まで乗れるUberXL。おすすめは安価で済み、他の乗客とも交流が生まれるUberPOOL。時間がない時以外はこれが良いと思います。
画像右のPremiumはベンツなどのハイランクの車が来ます。真ん中のBLACKはプロのドライバーが運転手となります。
次の選択肢。画像左のMoreでは、スペイン語のドライバー選択、ハンディキャップの方向けのサービスも選ぶことができ、画像右LUXはハイランクの車+プロのドライバーを兼ね備えた最上級サービスとなります。こんな感じで色々選べます。
Uberはアメリカのみならず、最近はアジアでも導入が進んでいます。
Uberがミャンマー市場へ。2011年の民主化までまったくインターネットが普及していなかった同国は、近年急速にネット利用が広まり、今じゃ5,000万のSIMカードが使われてる国らしい。(人口とほぼ同数)https://t.co/eU5KQmlMci @techcrunch
— Satoshi (アメリカ西海岸) (@satoshi_gfa18) May 11, 2017
また、企業の総務担当の方にとって朗報が一つ。Uberは乗車後に送られてくるレシートに移動箇所、日時、料金が明確に記載されている非常に透明性の高いサービスなので、コーポレート利用においてはタクシーよりも良いかもしれません。
会社としては、時価総額7兆円のユニコーン企業と評価されるも、セクハラ問題など社内トラブルが多発し、2017年6月にCEOは辞任するなど色々と問題が起きています。
ドライバーからの訴訟・クレームなども相次ぎ、2017年6月にドライバーの待遇改善プログラムが発表されました。
Uberのドライバー向け改善施策。利用してわかる改善点は以下の通り。
・以前は存在しなかったチップ制度が存在
・ドライバーが乗客に落とし物を届ける際、手数料(15ドル)が追加
・乗客がオーダーをキャンセルした場合、5分以上で5ドルのペナルティだったが、2分に変更
なお、マンハッタンやサンフランシスコなどエリア限定で「乗り放題」のUberPlusもあります。現在はサンフランシスコのみで提供されている模様。
色々ありますが、やはり安価で便利、ライドシェアサービスの事実上のデファクトになっています。
Uberアプリ プロモコード(初回15ドル割引):satoshio30ue
2. Lyft
Uberを猛烈な勢いで追従するのがLyftです。現在の提供は米国のみ。一日の平均乗客車数は2017年7月に100万回を越えました。
基本的にUberと同じ仕組みで、ドライバーによっては、Uber、Lyftの両方のドライバーをやられていたりします。
どちらのサービスも、現在地の需要と供給の量によって値段が変化するため、Google Mapで目的地を調べると、UberとLyft両方の金額が表示されるので、安い方を選ぶと良いと思います。
ドライバーにとっては、Lyftが待遇面で人気が高いです。チップ制を初期段階から導入しており、給与も高め、また以下の様な格安(ロサンゼルスは1ドル)のカーウォッシュもあります。
ちなみにアプリあまり関係ないですが、LyftはSEO対策が物凄くされているのか、類似のライドシェアサービスの名称を検索すると、大体Lyftが一番上にヒットするよう対策されています。
Lyftアプリ プロモコード(初回10ドル割引):SATOSHI18906
ここからは東海岸を訪れる方におすすめのアプリをご紹介。
3. Via
ニューヨーク・マンハッタン内の直線移動が一律5ドルでできるアプリ。マンハッタンは地図の通り、縱橫に通りがある長方形の構造であるため、このアプリは非常に利用価値があります。
利用は基本的に他の乗客とシェアになりますが、料金が一律であるのが最大の利点。
現在はマンハッタン以外にもブルックリンやニュージャージーの一部、ワシントンDCやシカゴにも対応エリアを拡大しています。
CEOのDaniel Ramotは、名門スタンフォードで神経科学のPhDを取得した他、10年以上大学で研究をしていたことでも有名です。
Viaアプリ プロモコード(初回10ドル割引):satoshi5r3
4. Juno
次いでは、ニューヨークのマンハッタンの110st以南を、一律で10ドルで乗れるJuno。マンハッタン内は多くの観光地、ビジネス街がこのエリアに収まるので、マンハッタンで生活する上では非常に重宝するアプリです。
以前はGettというサービスもありましたが、GettがJunoを買収し、統合しました。(こちらもニューヨーク・マンハッタン内を$10で移動できる神アプリです)
Junoは強豪よりも、60%程度低いコミッション徴収の制度を取るなど、ドライバーへの還元が最も大きいことで有名です。
CEOであるTalmon Marcoは、楽天が2014年に900億円で買収した音声アプリViberの創業者としても知られています。
2019年11月18日をもってサービス終了となりました。
5. Curb
続いてはタクシーを呼べる配車アプリの紹介。Curbは米国のみの展開ですが、65都市で利用可能。基本的にUberに近しいサービスですが、イエローキャブを筆頭にタクシーを呼ぶという点が異なります。対象台数は全米100,000台(Uberは160,000台)。
メリットとしては、プロのドライバーであること、即座に呼べること、さらに2ドルのフィーを払って予約をできるということ。
Uberは空港に到着時は非常に混雑になり、20分待ち料金も高額、なんてこともよくあるので、この点は大きいと思います。
Curbアプリ クーポンコード:N22P24
6. Summon
サンフランシスコへ訪れる忙しいビジネスマンにおすすめのサービスがこちら。
Y combinator出身者が作ったサービス。基本的にUberらと同様ですが、こちらも予約ができるという点と、料金体系が異なります。20分12.5ドルの定額で、他に空港まで定額性を取っています。
San Francisco Int Airport (SFO) – $30
Oakland Int Airport (OAK) – $50
San Jose Int Airport (SJC) – $120
また、ドライバーをお気に入り登録することもできます。
対象エリアはいわゆるサンフランシスコ周辺のベイエリア、バークレー、シリコンバレー周辺に限られます。主にドクターアポや空港までの利用時に使うことを推奨している模様。
現在はアプリ版は停止し、Webのみです。
7. Chariot
14人まで乗れる大型車を呼びたい場合はこのサービスを。パーティ時などに。現在はサンフランシスコ、ニューヨーク、シアトル、オースティンでのみ展開しています。
サンフランシスコ、14人まで乗れる大型車版ライドシェアサービス(Uber等)がよく走っている。通勤などに使われるため、特に大学前などでは複数台停まっていたりする。※現在はサンフランシスコ、ニューヨーク、シアトル、オースティンのみ展開https://t.co/TdNl9PnlEN pic.twitter.com/PpmFp2EeUp
— Satoshi (アメリカ西海岸) (@satoshi_gfa18) September 12, 2017
CEOのAli Vahabzadehは英語、ペルシャ語、フランス語、スペイン語を話すマルチリンガルの若手起業家。
8. Carzac
ドライバーの考えが少々他と異なるのが、このサービス。自分がどこかへ向かう際に「ついでに」乗客をピックアップしてライドシェアするもの。空いてる席を有効活用したいドライバーにメリットがあります。
通勤に特化したアプリDuetやScoopも似たようなサービスです。これらのアプリに共通する点は、より安価で、通勤などよりローカルの日常活動にフォーカスしている点です。
その他にARRO、Hovee、Flywellなどのアプリもありますが、特段、利用者にとって上記よりも優位性があるものではない印象。
▲ARRO(左)とFlywell(右)。UIもUberやLyftに非常に似ている
なお、ライドシェアサービスは競争が非常に激しく、新しくリリースされるアプリも多いですが、なくなっているアプリも多いです。
各社のドライバー争奪戦は熾烈ですが、利用者としてはどんどん便利になっていくサービスをぜひ利用したいところ。
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