シリコンバレー・SFベイエリアの最新状況をちょっとレポートしてみる

変化の激しいシリコンバレー・サンフランシスコベイエリアの2017年春の状況をレポートします。

 

 

先日サンフランシスコへ弾丸で行ってきた。

ITに関わる人、というよりテクノロジー好きには絶対楽しいので、一度はおすすめ。
行く度に変わるシリコンバレー・SFベイエリアをちょっとまとめてみる。少しでも雰囲気が伝われば幸い。

東京からサンフランシスコは9時間ほどのフライト。ロサンゼルスからは1時間のフライトだが、今回は夜行バス(6時間ほど)で行ってみた。

シリコンバレーとSFの違い

よく言われる話であるが、シリコンバレーという名前の場所はなくて、サンフランシスコ・ベイエリアの南部周辺一帯のことを言っている。

具体的には、サンノゼ、マウンテンビュー、クパティーノ、パルアルト辺りが該当する。

参考:シリコンバレーはただの場所ではなく、マインド(とコミュニティ)である 

サンフランシスコ(以下、長いのでSF)とシリコンバレーの雰囲気はちょっと違う。

SFは完全な大都市で、イメージは東京に近い。生活するのに車は必要ないし、飲食店は夜遅くまでやっている感じ。

▲SFのフィッシャーマンズワーフ。こういった観光スポットも比較的ある

一方のシリコンバレーは、まさにカリフォルニアの都市というイメージ。車がマストなので、東京や大都市のノリだと少々不便に感じるかもしれない。自然豊かで心地良い場所である。

▲広大なGoogle社キャンパス(オフィス)は自転車で移動するほどの大きさ

シリコンバレーには世界的なIT企業の本社が集結していて、これらの企業を巡るだけでも発見がある。

インターネット関連企業であるGoogle, Yahoo, Facebookや、Adobe, SAP, Evernoteなどのソフトウェア企業、Apple, Cisco, HPなどハードウェアを持つ企業などが、一体に点在している。
(とはいえ、大都市の様に連なっているわけではないため、車での移動が必要だ)

▲Facebook社オフィスのエントランス

シリコンバレーを訪れたのは1年振りであったが、この辺りは変化の速度が早く、毎回変わっている印象がある。

SFにもやはりIT関連企業が多く、大企業もあればスタートアップ企業も多い。(そういった意味では日本でいう渋谷のイメージが近いかもしれない。)働く人はエンジニアやデザイナーなどが多い。

▲SFエリアでエンジニアらに人気のPhilz Coffee

デザイン性が高いオフィスが多く、街自体も非常にクール。VCや投資家が多いことに加え、各所で連日ミートアップやハッカソンイベントが行われていたり、コワーキングスペースが多数あるなど、スタートアップのためのエコシステムが確立された都市である。

どちらも日系企業が多く進出している。地価は年々高騰しており、家の家賃やホテルの値段は恐ろしく高い。

中心地ならStudio(ワンルーム)でも月の家賃は2,500-3,000ドルはするらしく、ホテルは全米チェーンでLAで1泊70ドルだったホテルが250ドルほどすることもある。

ロサンゼルス近郊で15ドルするランチ(日本円で1,600円ほど)が、こちらだとさらに5ドルは高い印象だ。

年収10万ドル(1,000万円)あってようやく最低限生活できる街、と言われるがこれは決して嘘ではない模様。

 

 

シリコンバレーで何をすべきか。1泊2日編

実際に1泊2日で回った内容を書いてみた。ざっくりこんな感じが見所かと考えている。

シリコンバレー
・GoogleなどのIT企業群
・スタンフォード大学
・ジョブズやHP創業のガレージ
・パルアルト(b8taとhana house)
・サンマテオのHero City

SF
・ゴールデンゲートブリッジ
・スタートアップ企業群

共通
・現地で働く人に会うべし

シリコンバレーは車が必要だが、SFはUberで十分だと思われる。登録する際にはSMS認証が必要なので、(Wifi環境下ではSMS受信しないため)日本から来る際は出国前に登録しておいたほうが良い。

ちなみにSF−シリコンバレー間の移動は、CaltrainでOK。

インターネット企業群とスタンフォード大学

多くのブログ等で書かれているので詳細は割愛するが、Google社はビジター向けの施設が充実しており、何かと見所が多い。


▲まさにキャンパスと呼ぶにふさわしい場所

▲クパチーノにあるApple本社には限定グッズが売っているのでぜひお土産に

▲スタンフォードUniversity

元祖スタートアップ?Apple創業の地(ジョブズの家)

パロアルトにある。今やマーク・ザッカーバーグが住んでいたり、高級住宅地となっているこのエリアは地価が年々上がっているようだ。住所普通にTechCrunchの記事とかに出てたりするので有名。現在もまだジョブズの家族が住んでいる模様。

ちなみに映画などでも有名な創業時のガレージは少し離れた別の場所に。HPのガレージも近くにある。

▲HP創業のガレージ

 

b8taとhana hausは行くべき

パロアルト市内のおすすめは「b8ta(ベータ)」というスタートアップのプロダクトを取り扱っているお店。https://b8ta.com/

b8taにはIoTデバイスやVR関連商品、鍵に付けて落とした際に見つけてくれるTile(iPhoneを探せの機能がついたキーホルダーと思えばわかりやすい)など、いけてる商品が毎月入れ替わりで展示してあり、実際に購入もできる。

 

Blue BottleとコラボしているHana Haus(SAP社が運営)は誰でも使えるコワーキングスペース。クリエイティブ空間で一見の価値あり。

 

サンマテオで途中下車し、Philz Coffee

シリコンバレーからSFへCaltrainに乗って北上し、途中のサンマテオにあるPhilz Coffee

この辺りのエンジニアやスタートアップで働く人々に大人気のコーヒー店。SF周辺以外にもLAやワシントンD.C.にもあったりする。日本にも時期に上陸するかもしれない。

▲Mint Mojito Iced Coffeeが有名。爽やかな味

 

コワーキングスペース「Hero City」

サンマテオにあるコワーキングスペース。エントランスにTeslaを半分に切断したデスクがあるのが非常に印象的。残念ながら入れなかったが、様子がわかるページはこちら

近くにはYoutube発祥の地や、Draper Universityという起業家養成のための場があったり、一体がスタートアップを生み出す地であることを象徴している。

 

SFの車事情はカオス

SF周辺はTeslaが非常に多く走っている。他の地域の2-3倍は走ってるイメージ。

また、Uberは相乗りすぎだ。

UberにはUber Poolという相乗りで安くなるサービスがあるが、地域によってはあまり人は乗ってこない。
しかし、SFのダウンタウンでは、わずか20分ほどの乗車で自分含め、5組(5人)の乗客が乗って来たから驚きだ。駐車場が非常に高いからか、車事情はNYのようにシェアリングがメインのようだ。

 

SFのスタートアップ群とWeWork

有名企業のオフィスが多数。SoMaエリアは特にEnvoyやWeebly、Btrax。あと最近何かと話題のWeWorkもたくさんある。

シリコンバレー・SFベイエリアで働く人たち

旅行はなんでもそうだと思うが、現地に住み働く人と会ってみると面白い。知り合いの繋がりを活かすのも良いが、SNSとかで繋がるのもおすすめ。差し障りのない程度であった出会いを書く。

技術者の話は最高に勉強になる

Twitterで「SF駐在野郎」的な名前の方を見つけ、ご飯に誘ってみたら良い意味で経歴詐称してて某世界的企業のエンジニアの方だった。技術やキャリアの話も聞けたが、何よりなんかその方の生き様がいけてた。(シリコンバレーらしい出会い・・)

VC、投資関連の出張者多し

界隈ではちょうどスタートアップサミットの話題で盛り上がっており、来ていた日系VCの方とランチした。いわく、日系企業でありがちなオープンイノベーション(大企業とベンチャーのコラボ)はトレンドに乗りがちで手を引くのが早すぎるんだとかとか。出張で来てる人も面白い人が多かった。

メルカリいけてすぎ

アメリカ、イギリスとグローバルに攻めまくっているメルカリの方とこれまたTwitterで繋がりようやくお会いできた。会社もそうだが相当にいけてて、日本を代表するスタートアップすげえと思ったと同時に、良いとこには良い人が集まるんだと感じた。アメリカでもユーザー多いと思う。

 

定番スポットも。

ちょっと逸れたが、ゴールデンゲートブリッジ、フィッシャーマンズワーフ等のSF定番観光スポットも。が、多分一回行けばいい感じだと思われる。

あとはSFはやはり坂が多い。

シリコンバレー、サンフランシスコ、共に近いけれどもそれぞれ違った良さがあった。テクノロジーのみならず、アメリカ西海岸を訪れた際はぜひ足を運んでみてください。

東京都出身。2011年から株式会社NTTデータで勤務し、在職中にIT責任者として一年半アメリカ・ロサンゼルスに駐在。インド案件を経て帰国後、株式会社メルカリに転職。2018年末独立、2019年起業し、三度目の渡米でニューヨークへ。インターネットが好きです。