本日はスタバのエントリーを書きました。日本にコーヒー文化を根付かせたスタバの魅力を、今一度振り返ってみます。
調査は以下の3つの方法で行いました。
調査方法
- 書籍:スタバ関連の本はとても多く、30冊以上出ている模様。その中でAmazonレビュー等で評価が高いもの、読みたいもの10冊を選び購入しました。
- インターネット:まとめサイト、個人ブログ、スターバックス社公式HPなどを見て調べました。
- 人:知り合いの元PTRさん(店員さん)、現PTRさん数名に聞きました。なお、情報は公開情報のみを記載してます。
(書籍で17,000円もかかってしまった、、)
1. 毎日各店舗に1人程度、ドリンク無料になるレシートが出る
まずは利用者する側にとって嬉しい情報から。
確率は店員さんも不明とのことですが、1,500人に1人このレシートが出る様です。私は2度当たったことがあるのですが、だいたい各店に1日1人いるかいないかくらいだそう。
webでアンケートに回答することでサイズ問わず、1杯無料になります。
【確率1500分の1!?】スタバに隠された”激レアレシート”の秘密
2. フラペチーノは店員さんの想いから生まれたものであった
スタバの代表商品といえばフラペチーノ。そんな人気商品の始まりはあるパートナー(店員さん)の想いから生まれます。
1990年代初頭、温暖な気候である南カリフォルニアの店舗には、特に夏の暑い時期においしく飲めるドリンクが欲しい、という要望が多数寄せられていました。あるパートナーが仲間を募り、その声を “具現化したい” と試行錯誤を重ね、経営陣を説得したそう。
コーヒージェリーフラペチーノに始まり、今やバナナ、いちごなど、限定のフレーバーを出すたびに売り切れとなる人気商品に。
また、「お客様に売ろうなんて考えてはダメ。素晴らしい体験をしていただければ、自然に売上はついてくるはず」という、バーバリーを復活させたアンジェラ・アーンツのこの言葉をスタバ経営陣はずっと踏襲しているらしいです。
【フラペチーノ®オリジンストーリー】 ~パートナーの声から誕生した、新しいコーヒードリンク~
引用:スターバックスの教え, 朝日新聞出版, pp.49.
3. スタバを自宅につくった人がいる
スタバのドリンクを自宅で再現!ではなく、実際にスタバを自宅に作った人がいるらしい(笑)。
快適空間のスタバが好きであるがゆえ、自宅のガレージにつくってしまったんだとか。これは本当にすごいです。
総費用は500万円、関連グッズはオークション等で調達されたそうで、スケールも壮大!まさに世界で一つのオリジナル店舗。
4. ワインやビールが飲めるスタバがある
2013年4月に新しくできたスタバの新店舗、”inspired byStarbucks” ではお酒を飲むことができたり、通常のスタバにはない商品が並びます。二子玉側、下北沢、池尻大橋の3店舗あります。
スターバックスコーヒージャパンの発表によると、これら店舗を作った目的は、住宅地にある喫茶店文化を踏襲したスタバを作ること。通常、街の一等地にあるスタバとは異なり、住宅地にある家族でゆったり利用できる店舗です。…が、どこもわりと混んでます。
スタバでビール!アルコールが飲めるスターバックスが都内に3店舗だけ存在します
5. 北米以外の初めての進出は日本
今や世界25カ国20,000店以上あり、コーヒーチェーンにおける売上もダントツで世界一のスタバ。実はアメリカ、カナダの次に進出したのは日本。
1996年8月2日、銀座松屋通り店が一号店としてオープンします。日本進出にあたり心配された、①コーヒーをテイクアウトしない文化、②喫煙文化、③高い不動産価格、という3つの問題を乗り越え、今日では日本No.1のコーヒーチェーンとなっています。
引用:スターバックスの最強戦略, ぱる出版, pp.150.
引用:スターバックスの感動サービスの秘密, ぱる出版, pp.60〜71.
引用:THE STARBUCKS EXPERIENCE, ブックマン社, pp.258. など
6. シアトル(1号店)のみロゴが茶色
1971年アメリカ西海岸シアトルのパイク・プレイス・マーケットでオープンしたスタバ。その1号店だけは今も変わらず、茶色の独特のロゴとなっています。ここでしか買えない限定グッズもすべて茶色のロゴだったりします。
緑のロゴになったのは1987年からのようです。直近では、2011年にロゴが少し変わりました。
ちなみにコーヒーショップが非常に多いシアトル。以前いったとき数えたのですが、市内だけでも15個くらいあった気が・・。
引用:スターバックスの感動サービスの秘密, ぱる出版, pp.60.
7. 国内スタバ全1,101店を巡った人がいる
スタバファンの中ではおなじみの、スタバ全店訪問を目指し日本全国廻られているキャラマキさん。
2014年8月に豊洲フォレシア店を訪問し、1,101店すべてを制覇されたらしいです。(廃止された店舗などを含む)足掛け4年9ヶ月だそうで、はんぱな!の一言ですが、キャラマキさんの後にも目指す方が後を絶たない模様。
しかし世界は広い。スタバ成功に関する研究小説を書くため、9カ国425店舗(店舗数はキャラマキさんの方が多い)のフィールドリサーチ(店舗調査)を行った方もいます。こちらの本はアメリカ文化についても書かれていて、ファンならずとも読んでおきたいおすすめの一冊。
引用:お望みなのは、コーヒーですか?,岩波書店, pp.286.
8. 従業員は80時間の必須研修がある
スタバのホスピタリティの源泉こそ、グリーンエプロンに記されたクレド(信条)の実現。
アルバイトを含む全従業員が、店舗配属前にコーヒーの淹れ方、経営理念や歴史の学習、レジ打ちなど16時間の集合研修、さらに安全衛生やコーヒー知識など10時間の専任コーチによる研修、くわえて現場配属後も主に店長の下で54時間のOJT研修…つまり合計80時間研修を受けるそう。
そして、バリスタの認定試験を受け、晴れてグリーンエプロンのバリスタとなれるのだとか。(すべて2012年当時)
引用:スターバックスの感動サービスの秘密, ぱる出版, pp.26.
引用:スターバックスの教え, 朝日新聞出版, pp.21.
引用:人が輝くサービス スターバックスと僕の成長物語, ディスカヴァー, pp.21,pp.92. など
9. ハワードシュルツは創業者ではない
スタバCEOとして有名なハワードシュルツ氏ですが、実は創業者ではありません。
10. エスプレッソは抽出してから10秒以内のもののみ提供している
これは元PTR(店員の方)の友人に聞いた話ですが、抽出したエスプレッソが最高に美味しい状態となるのは10秒以内とのことで、この時間内にドリンクを作り、お客さんに提供しているんだとか。
こだわりが細部にされていることがわかります。
【内容詳細あり】スターバックスのコーヒーセミナー「エスプレッソ編」まとめ
「スターバックス ラテ」を徹底解剖 – おいしいラテとは何なのか
11. コーヒーは当日に限り100円でおかわりできる
もはや有名かもしれない。数あるメニューの中でコーヒー(ドリップコーヒー)だけはホット、アイス問わず、当日であれば、1杯100円(税込108円)でおかわりが可能です。
これは同じ店舗でなくても有効で、長く勉強したいときや2店梯子したいときにもお得。サイズは1回目で買った時と同じサイズを100円で買うことができます。ちなみにスタバのサイズは、ショート(240ml)、トール(350ml)、グランデ(470ml)、ベンティ(590ml)となっています。
ベンティを2回頼むと1リットルを超えてまうので、カフェインの取り過ぎにならないよう気を付けてください笑。
12. キャラメルソースはどのドリンクにかけても無料である
スタバのカスタマイズのうち、キャラメルソースは無料。何にかけても美味しいキャラメルでちょっと一味違うドリンクにしてみるのもいいですね。
モカ系にトッピングするのがおすすめみたいです。キャラメルソースは何にでも合うので嬉しいです。
13. 国内現店舗1,034店の1/4は東京に位置している
引用:スターバックス社有価証券報告書2014年3月期を元に作成
スターバックスコーヒージャパン社のデータによると、日本店舗全体の1/2にあたる553店が関東・甲信越に、さらに1/4にあたる264店(25.5%)が東京にあります。下記経営陣へのインタビューによると、都内店舗は土日などに長居する人が多いことから、特に土日の稼働率(1座席あたり)が悪いんだとか。
14. 外食業界内では高利益率だが、業界平均は下回っている
引用:四季報2014年版を元に作成(利益は営業利益を使用)
上記データを見ると、外食産業の中で売上5位に位置するスタバは、外食産業内では利益率が高いです。しかし、コーヒー小売業界という括りで見ると、売上こそ首位であるものの、利益率はそれほど高くないことがわかります。
経営コンサルタントの小宮氏によると、スタバ社の利益率は低いものでなく、健全な経営状態であるのだとか。その分、積極的な事業投資などに充てている模様。(また、上記のサンマルク等の高利益率の要因は、原価率の低さが影響しているようです。)
ドトールとスターバックスを分析する カフェチェーンはコンビニに食われているか?
スターバックスコーヒージャパン株式会社有価証券報告書-第18期(平成24年4月1日-平成25年3月31日)
サンマルクホールディングス(3395)