こんにちは。暑い夏、いかがお過ごしでしょうか。今年もYCombinatorデモデーの時期がやってきました。
スタートアップ関連の方には有名なこのイベント、ざっくりいうと、シリコンバレーの老舗VCであるYCombinatorの集中プログラムに参加した各チーム(数%の倍率!)が、投資家に対して出資を募るプレゼンを行うイベントで、毎年、夏冬2回行われているものです。
年々対象企業は増えており、今回は2日間で9カ国132社(アメリカ外が28%)が参加。今回は、法人向けサービスとヘルステックが多いのが特徴でした。
私個人が気になったサービスをいくつかご紹介したいと思います。テッククランチの注目とはまた違うところを挙げてるので、チェックしてみてください。
毎回楽しみなラインナップ。今回は19カ国132社(アメリカ外が28%)でB向けサービスとヘルステックが多い模様。この間ツイートしたAmazonGo的無人小売技術の “Inokyo” も入ってる!
Here are the 63 startups that launched today at Y Combinator’s S18 DemoDay1 https://t.co/11YYsBtI7i @techcrunch— Satoshi Onodera (@satoshi_gfa18) August 21, 2018
Higia
初めは近年再び盛り上がりを見せるヘルステック関連サービス。乳がん対策のHigiaというスタートアップです。
ヘルスケア関連で需要かなりありそうなのは、乳がん対策の「Higia」というスタートアップかも。体温を中心に計測した結果をAIで解析して、問題があった時の医師のアレンジまでサービスに包含する模様。既にメキシコで5,000台売れてるらしく、FBページがなんと25万Likeという笑https://t.co/KwemBZeHOv pic.twitter.com/1YmpQmoFMj
— Satoshi Onodera (@satoshi_gfa18) August 21, 2018
乳がんは世界的に大きな課題。日本人でも乳がんで亡くなる方は毎年1万3,000人。ちょうど本日、訃報のあったさくらももこさんの一件で、再度乳がんの驚異が感じられました。この課題はぜひともテックで解決したいところ。
ちびまる子ちゃんの生みの親、さくらももこさんがお隠れになりました。
日本アニメ史に残る傑作、
国民的に愛されるほのぼのとした温もりのある作品をありがとうございます。あなたの作品は
古き良き時代を描いたヒューマンな作品として永遠に残ると思います。ご冥福をお祈り致します。 pic.twitter.com/pQpUGGrcml
— ひでじぃ 秘密のたからばこ (@agarmaaan) August 28, 2018
価格は300ドル程度。現在の技術よりも、詳細の検知ができるようです。既にメキシコで予約がされている他、アメリカでもスタンフォード大学で実証実験が行われているところです。来年にはサービスとして広がる模様です。
Mylk Guys
続いてはフードテック。アメリカでは、肉も卵も食べない “ビーガン” の方が2,100万人おり、ビーガンレストランなども多くあります。E-Commerceの登場は自然かもしれません。
ビーガン専門のE-Commerce “Mylk Guys”。チーズ、ミートボール(オーガニックのオニオン/豆腐/キヌア由来)、パスタなどかなり豊富なラインナップ。アメリカ国内には2,100万人ビーガンの方がいて、市場規模は540億ドルもある模様。 トレジョより質良さそうhttps://t.co/EFlRQHXqbx #USのサービス紹介 pic.twitter.com/JwRPMPRX2e
— Satoshi Onodera (@satoshi_gfa18) August 21, 2018
私はビーガンではないのですが、自然由来の食べ物が好きです。
Mylk Guys商品は、アメリカに住む日本人にも大人気のオーガニックスーパー “トレーダージョーズ” に似たラインナップ。しかし販売されている商品の添加物の量をよく見る限り、こちらの方が質が高い印象を持っています。
アメリカには、オーガニック食品を安く購入できるLA発のThrive Marketというサービスもあるので、この領域の拡大は楽しみです。
#USのサービス紹介 Vol.7 https://t.co/bX6i5aDm7kオーガニック商品専門のオンラインECサイト。食品から消費財まで4,000以上のオリジナル商品が買える。原材料や成分表も全部表示される。コストコの様に大量買いできて安いのが特徴。#シリコンビーチ pic.twitter.com/hdrVu7JL5u
— Satoshi Onodera (@satoshi_gfa18) July 1, 2017
Names & Faces
続いては、法人向け(B向け)サービス。これよくある課題ですね。
Names & Faces
成長する企業でよくある「誰が誰だ問題」を解決するソリューション。これ、あるあるだなぁと…! 顔写真、名前、部署、連絡先が検索できて、トリガーは部署か名前から行けるみたい。そのままSlackでやり取りも可能。https://t.co/Jp7xJDFxWg L’Oreal, Uber, FedExなどで導入中とのこと。 pic.twitter.com/Ue2vlo7WZL— Satoshi Onodera (@satoshi_gfa18) August 23, 2018
このツールを使った際に便利と思われるポイントは、部署からも名前からも検索できる、それらがわからなくても顔写真からも探せる、というところだと思います。
ちょうど従業員が100人を超えて急成長をする企業がターゲットのようです。
Send Reality
続いても法人向けサービス。こちらは不動産企業向けです。
Send Reality
物件の内装をVRで確認できるサービス。数十万枚の写真を繋ぎ合わせて、完全な3Dモデルを作成するみたい。現行では不動産屋が500-800ドル支払うことで利用するモデルであるが、いずれは不動産屋が自らのスマホで撮影して安価に作成できるモデルを目指している。https://t.co/LOBAc2lkn5 pic.twitter.com/gGHWsbrFeL— Satoshi Onodera (@satoshi_gfa18) August 27, 2018
賃貸含め、不動産の内見は時間がかかる上に、事前に確認できるポイントも多いはず。これは日本でも浸透しそうです。数枚の写真で確認するよりも、確実に成約率は上昇しそうですね。
VRはエンタメやゲーム領域で注目されることが多かったですが、今後、より空間を表現するビジネス上の用途が増えてくるかもしれません。
Inokyo
最後はAmazon Goライクな小売店向けの無人レジ化ソリューション。
Y Combinator出身のスタートアップInokyoがAmazon Goと同じ無人小売技術を開発。センサーやカメラを用いて読み取りを行っている。この分野、既に中国系だったり数社がプレーヤーとしている模様。勝ち筋は、いかに安価にデバイスが設置でき、正確な読み取りができるか。https://t.co/gXVqcAvk8u
— Satoshi Onodera (@satoshi_gfa18) August 18, 2018
ちょうどAmazon Goの2号店がシアトルの別の場所にできることが発表されましたが、無人コンビニも拡大していきそう。
AmazonGoが2つめの実店舗をシアトルにオープン。全米で今年6箇所に展開予定。いわずもながな人員削減や、人の手を介した業務の専門性向上が期待されているけれど、現状は陳列されてる商品の拡充やサービスの説明で、結構人が張り付いているんだよなぁ…https://t.co/QjsnhR02oT
— Satoshi Onodera (@satoshi_gfa18) August 27, 2018
AmazonGoやってきた!まず入口でアプリをかざして(事前にアカウント連携)バーコードを読み取り、あとは好きなものを袋に入れてお店を出るだけ!店を出た後、2分ほどで購入明細が届く。
これはめちゃ面白い!袋(オレンジ色のおしゃれなバックが無料でもらえる)が入口すぐにあるとなお良かった印象! pic.twitter.com/4esRA0JA0O— Satoshi Onodera (@satoshi_gfa18) May 1, 2018
実はこの分野、中国でも進んでいて、WeChat Payで決済が前提の無人コンビニがあります。決済しないと閉じ込められる、なんて仕組みだったりします。(もちろん信用力が低下するため、みんなちゃんと支払いをする)
さて今回は5つの注目企業をご紹介しました。
その他、今回のDemoDayについて、メルカリの@alpacapacapowが纏めてくれてるツイートもご参照あれ。
YC デモデー1日目63社見た中で
私が好きな会社
– blue cargo
– HoneyLove
– kobo360
– Skydrop
– Qurasense
– InkHunter
– Aalo
– Grabb-It
– Camelot
– Mac’d
– Viaopt
出来るだけ説明してゆきたい🙏— Kirin Okada🦒 (@alpacapacapow) August 22, 2018
Demo Day2も気になったサービスをピックアップしていきます。